ググレカスが僕から奪ってしまったもの

人に質問するのが大好きな子どもでした。
質問することで、他の人と話ができること。自分の知識が増えること。
とてもとても好きでした。
幼い頃、自分がわからないこと、ふと疑問に思ったことを、周囲の友人と話して、これどういうことなんだろうねーと話し合ってみたり、そのことを知っているやつがいたら、へー、お前そういうの詳しいんだなー。好きなのー?とか話したりして、じゃあさ、じゃあさ!と、話すことが好きでした。
大人に聞いてみて、大人の知識量の多さを知り、やっぱり大人ってすごいなーって思ったり、そういうことも知らないの?と言われたりして、あーこれ、常識なんだ。って思ったりもしました。

成長した僕はインターネットというものを知りました。そこには検索エンジンがあって、wikipediaがあって、知りたいことを調べれば、それなりに知ることができるようになりました。
そして、ググレカスという言葉を知りました。人に聞く前に、まず自分で調べろということです。
確かに、それは重要なことなんですが、人に質問することでコミュニケーションをとっていた僕にとっては、この言葉は、僕から話しかける機会を尋常じゃなく奪いました。
あれ?これってどういうことだったっけ?と思っても、周りに聞く前に、まずiPhoneを手に取り、検索して自分で納得するようになりました。
自分の知識量は増えました。けど、自分にわからないことを人に聞くことは少なくなりました。
人を頼らずに自分1人で解決する傾向が増えました。ある意味それは自立という点で大事なことなのかもしれませんが、友達の数は減ってしまったように思います。
もし、自分に家族ができたら、子どもに、気軽に質問をされるような親になりたいです。